ジャカード
描画(Edit、Layer Edit)
織物の針数や密度などを意識せずに、dpi設定で描画をスタートできます(アート画)。PhotoshopやIllustratorと同じです。
また、織物のサイズ、密度、パレットなど、織物特有の設定で描画することもできます(テクニカル画)。
外部で作成されたアート画を、簡単にテクニカル画に変更することもできます。
アート画、テクニカル画はシームレスにリンクしており、いつでも相互に移行できます。特にベクトル描画では、サイズ・密度を変更しても形は崩れません。
アート画 vs テクニカル画
外部(発注元)のデザイナーや社内のデザイン部門が元絵(アート画)を作成し、織現場で、あらためて織物の企画に合わせて描き直す(テクニカル画)というスタイルが多いようですが、「DesignScope victor」ではどちらのタイプのデザインも作成・編集できます。
PhotoshopやIllustratorのように少ない制約で自由に絵を描くことも、織物のサイズ、経・緯密度に合わせて、必要な色番号(パレット)を使って絵を描くこともできます。
アート画
- 色は自由に設定でき、色のデータベースも作成可能。フルカラーにも対応。
- 密度はdpi で設定することも可能。
- 配色変更も簡単。
- そのままデジタルプリンターのデータも出力可能。
テクニカル画
- 織物のサイズ、密度、ドット数を設定し、実寸、実比率を基準にデザイン作成(経・緯密度は独立して設定)。
- 色パレットはモノクロ(2色)から最大65535色まで使用できるので、ゴブランのような膨大な数の組織に紐づけることも可能。
- スキャンしたデータや、BMP・jpegデータから始める時も、一発でサイズ・密度設定、色分け・パレット作成可能。
- 可変密度対応(密度の異なる部分を一枚の絵として描画可能)。
共通
- Photoshopファイル(PSD)や、ベクトルデータ(dxf)の読み込み可能。
- マルチレイヤー(最大50)の使用が可能。ベクトルで描画可能。
- それぞれのレイヤーは単独で保存可能。ベクトルオブジェクトを単独で保存することも可能。
- ベクトルオブジェクト、ベクトルレイヤーは、どのような密度にも再定義・再利用することが可能。
織物設計
ジャカード織物設計には、メートル、組織、耳、織機針案内、シミュレーションの処理など多くのモジュールを使います。チェーンは、これらのモジュールを連結したものです。
チェインは自動的に作成され、すべてのモジュールは1つのチェインファイルとして保存できます。この1つのファイルだけで、すべての設定が保存され、いつでも復元・再利用できます。
すべてのモジュールはチェインに繋がれているので一つのモジュールで何か設定を変更すると瞬時に反映され、また、シミュレーションを更新することができます。
保存されたチェーンは同種の織物のデータ作成に再利用できます。新しい原画を流し込んだり組織を変更したりすれば、自動的に処理され、瞬時に製織データができあがります。
織組織は、複合組織、単純組織どちらも使えます。
単純組織から複合組織合成、複合組織から単純組織への分解は、簡単に行えます。
- 両毛・カヤバ・アイオープロジェクトに対応。
- 自動的に複合組織合成・分解。複合組織の保存・再利用可能。
- ドラッグ&ドロップの簡単操作で、組織設定・コピー・入れ替え。
- 組織展開は、越単位、ピック単位、メートル単位などを選択できるので、さまざまな織物に柔軟に対応。組織ごとに別の展開を選択することも可能です。
- 組織は任意の位置で再スタート可能。
- 指示書はカスタマイズ可能(xpd形式使用)
- 緯糸(一丁目、二丁目…)、経糸(紋体)ごとの組織展開を簡単に目視チェックできる。
三次元織物シミュレーション
シミュレーションをできるだけ実物に近づけたい、そのためには現実の織機上の動きをできるだけ再現したい、EATはそう考えました。
そのため、「DesignScope victor」はジャカードデータ(CGS、JC5、epなど)を使用し、より実物に近いシミュレーションを作成します。糸相互の動きを計算し、生地の表面・裏面も同時にシミュレーションされます。